約20年の闘病から寛解へ——体験者が手がける対話の場
クローン病という指定難病と向き合い続けた約20年間、症状のコントロールが効かない時期や周囲に理解されにくい孤独を味わった経験が、さえき生薬のカウンセリングの土台になっています。現在は寛解状態に至ったサポーターが運営しており、難病の当事者だけでなく、そのご家族や支援者からの相談にも応じています。病院の診察室では話しきれない心の重さや、職場・家庭で感じる孤立感を言葉にできる場として、オンラインでの対話型サポートを提供中です。「同じ病気を経験した人だからこそ、言葉を選ばなくても伝わる」という声が目立ちます。
個人的に印象的だったのは、さえき生薬が掲げる姿勢の根幹にある「笑顔の多い日々を取り戻す手伝いがしたい」という開業の動機です。苦しみの渦中にいた当時を知るサポーターが、回復までの道のりを踏まえて語る言葉には、マニュアル的なカウンセリングとは異なる温度がありました。難病を抱えながら日常を過ごす人にとっては、回復の実例を目の前にすること自体が一つの支えになるのかもしれません。対話を通じて新しい気づきが生まれ、それが生きる力の回復につながることを目指しているそうです。
自宅から顔を出さずに始められるオンライン相談
ZoomだけでなくLINE通話にも対応しており、スマートフォンやタブレットがあればすぐに利用を始められます。カメラオフのまま音声だけで話を進めることも認められているため、体調が優れない日でも布団の中から相談できる設計です。オンラインツールの設定に不安がある場合は事前にサポートを受けられるので、デジタル機器に慣れていない方でも戸惑いにくい仕組みが整っています。外出そのものに負担を感じる利用者や、対面でのやり取りに抵抗がある方を想定した環境づくりが徹底されている印象です。
「病院では聞いてもらえなかった気持ちを、初めて言葉にできた」という利用者の感想が紹介されていました。移動の必要がない分、体調の波が激しい日にも「今日は話したい」と思った瞬間にアクセスしやすいのは、慢性疾患を抱える方にとって大きな意味を持つはずです。プライバシーへの配慮から、自宅や車内など好きな場所から接続できる点も安心材料の一つ。誰にも見られていないという環境が、家族にすら打ち明けられなかったもやもやを吐き出すきっかけになっているようです。
押しつけない対話が引き出す自分なりの回復
さえき生薬のカウンセリングでは、ポジティブ思考の強制や厳格な食事制限の提案は行わないと明言されています。一人ひとりの精神状態・思考の傾向・性格に目を向けたうえで、対話を重ねながら本人が自分自身で気づきを得られるよう、ペースを合わせてゆっくり話を進めるスタイルです。現在抱えている困りごとに限らず、将来への不安や病気との付き合い方についても自由に話題にできます。明確な原因が特定されにくい指定難病の暮らしでは、こうした「何でも口にしていい場」がなかなか見つからないと感じる利用者も多いようです。
食事の摂り方や生活習慣の見直しについても、続けられる範囲のアドバイスが経験ベースで提供されています。クローン病以外にも自己免疫疾患やアレルギー疾患、精神疾患、病名がつかない慢性的な不調など、対象とする悩みの幅は広いです。身体の不調から心が疲弊し、さらに体調が崩れるという悪循環を断ち切るために、まず心を緩めるところから入るというアプローチを採用しています。体の回復力を活かすヒントを一緒に探していく過程が、さえき生薬のサポートの中心にあります。
60分5,940円から、月1〜2回の継続利用が中心
基本メニューである「心と身体のケアサポート」は60分5,940円(税込)。初回向けのメニューも別途用意されており、初めて利用する方が試しやすい設計になっています。月1回から月2回のペースで数カ月間続ける方が多いものの、1回限りの利用や長期の伴走型サポートにも対応しており、体調や希望に合わせた調整が可能です。予約受付時間は9時から21時までと幅を持たせてあり、日中忙しい方でも仕事終わりに申し込みやすい時間帯が確保されています。
予約は電話のほかインターネット経由で24時間受け付けているため、夜中にふと「誰かに話したい」と感じた時でもそのまま予約操作に進めます。疾患の当事者本人だけでなく、家族として患者を支える立場の方からの相談も受け付けている点は知っておきたいところです。継続しやすい価格帯に設定されている背景には、慢性疾患との長い付き合いの中でサポートが途切れないことを重視する姿勢があるようです。回数や頻度を本人のペースに委ねている点にも、押しつけないという一貫した方針がにじんでいます。


