設立の背景と社会的孤立への向き合い方
2019年3月に立ち上がった一般社団法人蝦夷サポート協会は、人と人とのつながりが薄れゆく時代のなかで取り残されてしまう人々の存在に目を向け、活動を開始しました。2013年施行の生活困窮者自立支援法を土台に据え、世代を越えて連鎖していく貧困や、絡み合った生活課題に正面から取り組んでいます。北海道から住宅確保要配慮者居住支援法人としての指定も受けています。
身近に困っている人がいる、自分自身が壁にぶつかっている、そうした場面で気兼ねなく扉を叩ける窓口でありたいという思いが活動の根底にあります。行政の担当部局や医療機関と連携網を築き、利用者が地域から切り離されずに生活を組み直していけるよう動いている点は、正直この団体ならではの粘り強さだと感じた。
保証人なしで踏み出せる住まい探しの選択肢
札幌市の豊平区・白石区・中央区・東区・北区・南区・清田区・厚別区にまたがる広いエリアで、保証人や保証会社を立てずに契約できる賃貸物件を取り扱っています。生活保護受給中の方、求職中で収入が安定しない方、頼れる親族がいない方、ご高齢の方、刑余者の方など、一般的な審査では弾かれてしまうケースにも門戸を開いています。緊急の事情があれば即日入居まで対応する瞬発力も備えました。
物件のバリエーションも単なる住居の確保だけにとどまらない工夫があります。ペットと一緒に暮らせる部屋、インターネット回線が無料で使える部屋など暮らしぶりに合わせて選べるラインナップ。不動産会社への同行や契約手続きの伴走まで担うため、初めての賃貸契約に不安を抱える方からも安心したという声が目立つ。
困窮の入口で手を差し伸べる早期介入
雇用情勢の冷え込みやコロナ禍を契機に経済的な綻びが生じた方々に対して、状況が深刻化する前段階から相談を受け付けています。「働く気持ちはあるのに職に就けない」「腰を落ち着ける場所がない」といった声に第2のセーフティネットとして応答し、最低限の暮らしすら維持できなくなる手前で食い止めることを意識した姿勢が特徴です。
路上生活を余儀なくされている方、ネットカフェを転々としている方、車中泊を続けている方、家賃滞納が積み重なってしまった方。一時保護施設の確保から生活保護の申請補助、行政窓口や医療機関への付き添い、引っ越し作業や家財の処分整理まで、生活のあらゆる場面に手が届くメニューが揃っています。
自立した暮らしを支える就労支援の歩み方
就労支援においては、まず相談者本人の今の状態や持っているスキル、職歴を丁寧にヒアリングするところから始めます。求人を紹介して終わりではなく、働く準備の段階から並走することで、長く続けられる職場と出会えるよう橋渡しをしています。
一時しのぎの収入を得ることがゴールではなく、地に足の着いた経済基盤を築くことが目標。就職後もフォローを継続し、つまずきそうな局面で再び相談できる関係性を保ち続ける姿勢に救われたという利用者の声も寄せられています。


