20代から70代まで、幅広い世代が走る
芙蓉交通株式会社のドライバーは、年齢層がとにかく広い。20代の若手から70代のベテランまでが同じ会社で車を走らせている。他業種から転職してきた人も多く、タクシーが二度目、三度目のキャリアという乗務員が珍しくない。2026年にはドライバー数が100名到達を目前に控えるまでに人が集まってきた。横須賀市内川を拠点に、代表の八木達也氏が率いる会社である。
働き方は日勤と夜勤を選べるシフト制で、オンとオフをはっきり分けられる。頑張った分が収入に反映される仕組みもあり、腰を据えて長く続けたい人に向いた環境が整えられている。
43台で市内全域をカバーする運行力
横須賀市内全域を配車エリアとし、京浜交通圏で年中無休・24時間の運行を続けている。総車両数は43台。バスや電車が届かない時間帯や場所を、乗用車の機動力で補うのが日々の役割だ。飲み会帰りの一本、公共交通の間が空く早朝、日常のちょっとした用事。地元客の細かな移動要求に、一台ずつ応えていく。
三浦半島を訪れる観光客の移動も担い、地元宿泊施設とのタイアップ配車で旅先の足を確保している。
サービスと受賞に見る会社の現在地
芙蓉交通株式会社が用意する乗り方は、観光タクシー、羽田・成田への定額タクシー、スマホ配車、便利タクシーと多彩だ。車いすのまま乗れる『福祉用シエンタ』も導入し、新人にはユニバーサルドライバー(UD)講習を課している。多様な客を迎える準備が、車両と研修の両面で進んでいる。
外部からの評価も高い。2022年に横須賀市で始まった「Uber Taxi」に市内5社の一員として参画し、2025年の「Uberサミット2025」では”Taxi of the Year 関東部門”を受賞した。人が集まり、サービスが広がり、評価が伴う。取材を通じて、その三つが噛み合って回っている会社だと感じた。


